シリア難民留学生が初来日 JICA

シリア難民留学生が初来日 JICA

国際協力機構(JICA)は21日、シリア難民を留学生として受け入れる人材育成事業「シリア平和の架け橋・人材育成プログラム(JISR、ジスル)」の初年度来日予定の留学生19人のうち18人がこのほど来日したと発表した。JICAによる難民の留学受け入れは今回が初。

同事業は、政府が昨年5月に表明した中東支援策の一環。事業名のJISR(ジスル)はアラビア語で架け橋を意味する。紛争が続くシリアで就学機会を奪われた若者に教育機会を提供し、将来のシリア復興を担う人材や日本とシリアの架け橋となる人材を育成することを目的としている。

来日した留学生は、これから約3週間オリエンテーションで基礎的な日本語、日本文化、日本の生活習慣などの講義を受ける。9月からは、11大学の修士課程または研究生として工学、農学、情報通信、経営学、社会科学、日本語・日本文化などの専攻分野で2~3年間就学する予定。

日本政府はJICAの同事業で年間20人、文部科学省の国費外国人留学制度枠で年間10人、2017~21年の5年間で最大150人の学生を受け入れる。合わせて、学生の家族も受け入れる。レバノン、ヨルダンにおいて、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)で難民登録されたシリア人のうち、学士号を持つ22~39歳が対象となっている。

民間でも、NPO難民支援協会が今年3月に6人の留学生を受け入れており、日本語学校や国際基督教大学(ICU)と連携するなど受け入れ態勢の拡充を進めている。

(写真はイメージ)

 
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