
2026年夏の大雨、温暖化で降水量が最大22.9%増加か
2026年8〜9月に各地で発生した記録的大雨について、文部科学省の気候変動予測先端研究プログラムと気象庁気象研究所の研究チームは23日、地球温暖化の影響で、一定時間に降った雨の量(積算降水量)が15.7〜22.9%増えていたと推定する分析結果を発表した。分析した6事例すべてで、温暖化による降水量の増加が推定された。
具体的には、8月29〜30日の福井県の大雨では24時間の積算降水量が22.9%、8月13〜14日の千葉豪雨では12時間の積算降水量が22.8%増えていた。9月8日の東海地方の大雨でも、9時間の積算降水量が15.7%増えていた。
研究チームは、実際に発生した大雨をコンピューター上で再現し、温暖化の影響を取り除いた場合の雨量と比較した。具体的には、産業革命前に当たる1850〜1900年ごろを基準に、人間活動による温暖化に伴う気温や海面水温などの変化を取り除いた条件で大雨を再計算した。二つの計算結果を比べることで、温暖化が降水量に与えた影響を推定した。
分析の結果、温暖化の影響で対象事例の気温は1.3〜1.6度高くなり、空気中の水蒸気量も9.5〜11.4%増えていた。気温が高いほど、空気中に含まれる水蒸気の量が増えるためだ。水蒸気は雨のもとになるほか、積乱雲の中で水滴や氷の粒ができる際に熱を放出する。この熱が上昇気流を強め、積乱雲の発達を促すことも、大雨につながる要因となる。
一方、温暖化の有無によって雨の分布も変化した。千葉豪雨では、温暖化がなかった場合、大雨の範囲や量が縮小した。東海地方の大雨でも、温暖化がなかった場合は降水域の位置が北にずれ、雨量のピークが減少していた。
今回の結果は、分析した6事例すべてで温暖化が降水量を増やす要因になっていたことを示している。ただし、増加率は今回の事例についての推定であり、すべての大雨に同じ割合で当てはまるわけではない。
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