男女平等ランキング、日本111位 収入・専門職雇用が課題

世界経済フォーラム(WEF、スイス)は20日、男女平等に関するランキング「グローバル・ジェンダー・ギャップ指数」の結果を発表した。日本は144カ国中111位となり、昨年より10位順位を下げた。雇用機会の格差などが依然課題となっていることが要因と考えられる。1位は8年連続でアイスランド、2位から4位は順にフィンランド、ノルウェー、スウェーデンで、アフリカのルワンダがそれに次いで5位となった。アジアのトップは、昨年と同じく7位に入ったフィリピンだった。

同指数は、労働力人口、同一労働における賃金、予想される所得、議員や管理職、専門職と技術職、教育、健康などにおける男女比率をもとに算出している。各分野の総合点、およびそれぞれの分野において、「0」が最も不平等、すなわち男性優位の状態であることを指し、「1」が最も平等な状態を指す。また、女性が優位な状態の場合は、1より大きい値となる。

日本の総合点は0.660点で、昨年の0.670点よりポイントが下がった。識字率、初等教育・中等教育の機会、平均寿命において1点以上となったが、「所得」の点数が0.5点台で100位(前年75位)、「専門職と技術職」が0.6点台で101位(前値81位)と、昨年から順位を下げた。企業の幹部、国会議員の数では、若干の改善が見られるものの、ともに0.1点台にとどまり、100位を下回る結果となった。

アイスランドやフィリピンを含め、ランキング上位に入った諸国の多くでは、「専門職と技術職」が1点、すなわち、完全に男女平等の状態となっている。所得の平等で1位となったのはルクセンブルクだった。

ランキングトップ10は以下の通り(かっこ内は昨年の順位)

1位(1位)アイスランド 0.874点
2位(3位)フィンランド 0.845点
3位(2位)ノルウェー 0.842点
4位(4位)スウェーデン 0.815点
5位(6位)ルワンダ 0.8点
6位(5位)アイルランド 0.797点
7位(7位)フィリピン 0.786点
8位(9位)スロベニア 0.786点
9位(10位)ニュージーランド 0.781点
10位(12位)ニカラグア 0.78点

参考記事
男女平等ランキング 日本は101位 雇用などが要因(2015/12/02)

(写真はイメージ)

 
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