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北極圏で前例のない暖かな気温、雪や氷の大幅な減少に NOAA

北極圏で前例のない暖かな気温、雪や氷の大幅な減少に NOAA

米海洋大気局(NOAA)は13日、最新の「北極圏報告カード」を発表。今年は、北極圏での前例のない暖かな気温が秋の海氷凍結の記録的な遅れを引き起こし、グリーンランドの氷床と陸上積雪が広範囲で溶け出していると報告した。

「北極圏報告カード」とは、大気や海洋、土地、生態系の変化を報告する世界11カ国の61人の科学者の研究をまとめた査読済みの報告書で、今年で11年目となる。サンフランシスコで開催された米地球物理学連合の秋季年次総会で同日に発表された。北極圏での変化を追跡するために世界中で使用されている重要なツールであり、これらの変化がコミュニティ、企業、人々にどのような影響を与えるかについても触れている。

NOAAの北極圏研究プログラムのディレクターであるジェレミー・マティス氏は、「北極圏の観測で、今年ほど明確で強く、より顕著で持続的な温暖化と環境への連続した影響が見られることはほとんどない」と述べている。

今年の報告書の主な調査結果は以下のとおり。

・暖かい気温:陸域の年平均気温は1900年に比べて3.5度上昇し、観測史上最も高かった。地球全体の気温の増加に比べて2倍のペースで増え続けている。

・記録的な低積雪:北米の北極圏での春の積雪面積は今年5月に過去最小を記録し、観測が1967年に始まって以来、初めて400万平方kmを下回った。

・より小さいグリーンランド氷床:グリーンランドの氷床は、人工衛星による測定が始まった2002年以来、今年まで継続して質量を減らしている。グリーンランドの氷床の融解の開始時期は、最も早かった2012年の記録に近く、観測している37年間の中で2番目に早かった。

・記録的に薄い海氷:今年10月中旬から11月下旬までの北極海の氷の範囲は、1979年に人工衛星で記録を始めて以来最も狭く、1981年から2010年までの10月の平均値より28%小さい。また北極の氷は薄くなっており、複数年にわたって成長してきた氷は全体の22%で、残りの78%は凍結1年目のより脆弱な氷。1985年には複数年にわたって成長した氷が全体の45%を占めていた。

・平均を超える北極海の温度:バレンツ海とチュクチ海とグリーンランドの東西沿岸沖における今年8月の海面温度は、1982年から2010年までの平均値を5度上回っていた。

・北極海の生産性:春期に融解して後退する海氷によって、より多くの太陽光が海洋の上層に到達するようになる。これは、海洋の食物連鎖の基盤となる藻類やその他の小さな海洋植物の広範な開花を刺激し、暖かい北極で起こる急速な変化のもう一つの兆候。

画像提供:NOAA

 
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