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コンゴ民主共和国でのエボラウイルス病対策に日本の技術が貢献

エボラ対策に日本の技術が貢献 JICA、コンゴに試作品提供

エボラウイルス病が発生した中央アフリカのコンゴ民主共和国に対し、国際協力機構(JICA)は5月29日、エボラウイルス迅速診断キット(クイックナビシリーズ)の試作品400テストを引き渡した。特別な器具や装置を必要とせず、5種あるエボラウイルスのうち3種類を約15分で検出でき、医療施設が十分に整っていない地域でも活用が期待される。

このキットは、隣国のザンビアで実施中の地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)「アフリカにおけるウイルス性人獣共通感染症の調査研究プロジェクト」の研究成果を活用し、プロジェクトのチーフアドバイザーである高田教授(北海道大学人獣共通感染症リサーチセンター)とデンカ生研が共同で開発した。

今回、エボラウイルス病が5月11日に発生したのを受け、コンゴ民主共和国保健省にアドバイザーとしてJICAから派遣されている、国立国際医療研究センターの池田憲昭専門家が高田教授にキットの供与を打診し、デンカ生研により無償で提供された。

提供されたキットは、コンゴ民主共和国の国立生物医学研究所や国内の診療所でエボラウイルス病感染疑い患者や、ウイルスを保有している可能性のある動物に対する検査・診断の補助として使用される。

なお、以前は「エボラ出血熱」と呼ばれていたが、必ずしも出血症状を伴うわけではないため、近年では「エボラウイルス病」と呼ばれることが多くなっている。

画像提供:JICA

 
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