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月近傍有人拠点ゲートウェイ開発で、活動領域を「月から火星へ」

月近傍有人拠点ゲートウェイ開発で、活動領域を「月から火星へ」

国際宇宙ステーション(ISS)多数者間調整会合(MCB)が5日に開催され、月近傍の有人拠点となる「ゲートウェイ」構築について具体的な話し合いが持たれた。この会合は、ISS参加機関がISSの運用状況や科学的・技術的成果につながる利用等の重要事項について定期的に議論しているもので、参加機関は米航空宇宙局(NASA)、カナダ宇宙庁(CSA)、欧州宇宙機関(ESA)、ロシアのロスコスモスと日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)の5機関。

今回の会合では、ISSの最初の構成要素が打ち上げられてから20年を迎え、100カ国以上の国々が研究や教育目的でISSの利用に関わったこと、ISSが地球低軌道における経済活動の拡大に貢献していることが共有された。

今年、人類初の月面着陸から50年目を迎えて、人類の活動領域を月からさらに火星へと拡大するため、ISS参加機関による技術検討の状況が報告された。持続的かつ実現可能な宇宙探査の重要性から、月近傍の有人拠点となる「ゲートウェイ」の構築が次のステップとなる。ゲートウェイは、地球とISSの距離の約1000倍離れた月周回軌道に置かれ、月面探査のための中継拠点となる予定。さらにゲートウェイは、将来の火星有人探査に向けた重要な経験の場となるとともに、深宇宙における重要な科学的発見への足掛かりとしても期待されている。

ゲートウェイに関する技術検討は、数年間にわたってISS参加機関内で行われており、今回ゲートウェイ開発の分担案が示された。JAXAはESAとともに国際居住棟の開発と、NASAとともに無人補給船の開発を担当することが割り当てられた。この分担案に基づき、各関係ステークホルダーからの承認や資金確保についての調整が進められることになる。

共同声明は、「野心的で先見の明のある決断がアポロ計画とISSの成功に繋がったことを思い出し、ゲートウェイが宇宙探査の分野で新たな成果をもたらし、月以遠の持続的な探査に向けた次なるステップとなり、科学技術の国際協力の象徴として次世代を鼓舞することに期待する」と結ばれている。

月近傍有人拠点ゲートウェイ開発で、活動領域を「月から火星へ」

画像提供:JAXA

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