雅楽とオーケストラの共演をVRで KDDIと国立劇場が新たな文化発信に挑戦

雅楽とオーケストラの共演をVRで KDDIと国立劇場が新たな文化発信に挑戦

KDDIとKDDI総合研究所は国立劇場とともに、スマートフォンで視聴できる古典音楽の新たな鑑賞体験「新音楽視聴体験 音のVR」を企画・開発し、7日より配信を開始した。両社は5G技術を活用して、雅楽の演奏団体「伶楽舎」と「新日本フィルハーモニー交響楽団」の共演を音と映像で近づける360度アンサンブルを実現。専用アプリ「新音楽視聴体験 音のVR」をダウンロードすると映像を視聴ができる。

両社は、今年3月には卒業式の中止・縮小に見舞われた学生に向けて「卒業合唱」をテーマに卒業ソングコンテンツを東京混声合唱団と企画・制作するなど、「音のVR」の取り組みを進めてきた。今回はアフターコロナを見据えた文化振興の新しい挑戦として、1966年の開場以来50年以上にわたり日本の伝統芸能を支えてきた国立劇場とともに、スマートフォンで視聴できる古典音楽の新たな鑑賞体験を企画した。

KDDI総合研究所が開発した「音のVR」は、360度動画の見たい・聴きたい部分に自由自在にフォーカスできるインタラクティブ視聴技術。最大360度8Kビデオ・360度3Dオーディオから、空間的に自然な広がりと定位を持つ、任意の範囲の音場をリアルタイムに合成、再生できる。専用アプリ「新音楽視聴体験 音のVR」を利用することで、好みの楽器の音色にフォーカスしたり映像をズームしたりするなど、雅楽とオーケストラのアンサンブルの音色を様々な視点で視聴ができる。

映像コンテンツは専用アプリ「新音楽視聴体験 音のVR」をダウンロードすると視聴が可能。現在配信中のコンテンツは次の4つ。「雅楽とオーケストラのアンサンブル / 君が代(編曲 石井眞木)」、「雅楽とオーケストラのアンサンブル / 組曲「惑星」よりジュピター(作曲 ホルスト、編曲 東野珠実・山口尚人)」、「雅楽 管絃 / 平調音取・越天楽」、「弦楽四重奏・木管五重奏・ハープ / 「くるみ割り人形」花のワルツより(作曲 チャイコフスキー / 編曲 山口尚人)」。

「卒業合唱曲」など、過去の配信コンテンツの全ては、特別サイト「音のVR」で確認できる。

写真提供:KDDI