アース・オーバーシュート・デーから始まる「100日の可能性」キャンペーン

早まるアース・オーバーシュート・デー COP26まで100日

米国の国際シンクタンクグローバル・フットプリント・ネットワーク(以下、GFN
)とスコットランド環境保護庁は、今年の「アース・オーバーシュート・デー」である7月29日、「100日の可能性」キャンペーンを立ち上げたことを発表した。100日後にグラスゴーで開催される国連会議COP26まで毎日、オーバーシュートを改善するために国・都市・企業が実行可能な方法を紹介していくという。

アース・オーバーシュート・デーとは?

「アース・オーバーシュート・デー」は、地球が1年間に再生産できる自然資源の量を、人類の消費量が上回る日のこと。人間が地球の許容量を超えて資源利用していることを人々に広く知らせ、改善を促すことを目的にGFNが提唱しているもので、人間の自然資源に対する需要と環境への圧力を示す「エコロジカル・フットプリント」のデータを基に日にちを算出している。
近年、人口と自然資源への需要は世界的に増加しつづけている。1960年代初頭は地球の生態系が再生産できる自然資源の量の約3分の2しか使用していなかったが、1970年代に入ると需要と供給のバランスが逆転した。それ以降「アース・オーバーシュート・デー」は年を追うごとに日付が早くなっている。


アース・オーバーシュート・デーの推移

コロナ禍のオーバーシュート・デー

2020年のアース・オーバーシュート・デーは、新型コロナウイルス感染症による経済活動の縮小で環境への負荷が下がり、前年(2019年7月29日)より約3週間遅く8月22日に到来した。しかし今年は2019年とほぼ同じ2019年7月29日に早まっている。注目すべきは、カーボンフットプリントが昨年よりも6.6%増加したことと、世界の森林のバイオキャパシティが0.5%減少したことだ。これは主に、アマゾンの森林伐採が急増したことによるもので、2021年の予測では森林伐採が前年比で最大43%増加している。GFNのCEOであるローレル・ハンスカム氏は「このデータは、COVID19以降の復興計画が再生と生態系の資源効率を取り入れたものでなければ、長期的に成功しないことを明確に示している」と述べている。また、世界のエネルギー関連のCO2排出量は、景気回復により化石燃料の需要に火がつき、昨年比4.8%増となることが予測されている。

COP26までの「100日の可能性」キャンペーン

2021年11月1~12日イギリスのグラスゴーで「国連気候変動枠組条約第26回締約国会議」(COP26)が開催される。パンデミックの影響で1年延期された同会議では、「パリ協定」と「気候変動に関する国際連合枠組条約」の目標達成に向けた行動を加速させるための議論が行われる予定だ。

「100日の可能性」キャンペーンでは、COP26の開催日まで毎日、オーバーシュートを解消し、自然の回復をサポートするための解決策を紹介していく。「食品廃棄物を世界中で半分に削減するとオーバーシュート・デーは13日移動する」や、「低炭素セメントの使用で2.4日オーバーシュート・デーが移動する」など、すでに存在する方法を実践することがアース・オーバーシュート・デーの日付を遅らせることにつながるとしている。

画像提供:GFN(冒頭の画像はイメージ)

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