東京大学、産官学共同の量子コンピュータ実用化のための協議会設立

屋内や日陰でも発電可能なフィルム型次世代太陽電池を開発、九大とリコー

九州大学とリコーは18日、共同開発した薄型・軽量・フィルム形状の有機薄膜太陽電池(Organic Photovoltaic – OPV)のサンプル提供を9月から開始すると発表した。IoT機器を常時稼働させるための自立型電源として屋内や日陰でも効率的に発電ができる。

フレキシブル環境発電デバイス

リコーが開発した有機薄膜太陽電池(OPV)の構成と機能

九州大学 稲盛フロンティア研究センター 安田研究室とリコーは2013年から共同研究チームを結成して有機薄膜太陽電池(OPV)の開発を行ってきた。

両者は光吸収・電荷分離・電荷輸送を行う光電変換層のP型有機半導体の分子構造や材料組成などを精密に制御することで、低照度から中照度でも高い電圧と高い電流の取得を可能にした。さらに中間層の材料の最適化や界面制御を行いさらなる効率化と高耐久化を実現した。

開発されたOPVは低照度(約200lx)から中照度(約10,000lx)まで高い光電変換効率を維持する。疑似太陽光による高照度下(約100,000lx)における長時間暴露試験においても高出力を維持した。また、セルに陰がかかるようなことがあっても急激な出力低下を起こさない遮光特性を持つ。

昼白色LEDにおける変換効率の照度依存性
※リコー独自評価による変換効率の代表特性

疑似太陽光(100,000 lx)連続照射試験
※開発中デバイスの参考値

遮光セル数イメージと出力変化率

このOPVは室内のような微弱光(LED 2900K 200 lx)でも世界最高水準の光電変換効率(20%以上)を持つことの実証ができた。屋内照明などの微弱な光から屋外の日陰や窓際の明るさまで効率的な発電能力を持ち、フィルム型のため割れにくく、薄く、軽く、曲げることもできるフレキシブル性を持った次世代太陽電池となった。

今後両者は、より効率を高め、広く社会で利用できるフレキシブル環境発電デバイスの実現を目指して、さらに開発をすすめていくとのこと。

画像提供:リコー(冒頭の写真はイメージ)

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