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10月は食品ロス削減月間 家庭で取り組める対策は?

10月は「食品ロスの削減の推進に関する法律」(食品ロス削減推進法)で定められている「食品ロス削減月間」だ。農林水産省及び環境省の推計によると、日本では年間600万トンもの食品ロスが発生している。これは、日本人全員が毎日茶碗1杯分(約130g)の食べ物を廃棄している計算で、日本の1人当たりの食品ロス量はアジアワースト1位、世界ワースト6位となっている。

食品ロスの意識調査

社会貢献型ショッピングサイト「KURADASHI」を運営するクラダシ(東京都品川区)は9月27日、食品ロス削減月間に先駆けて食品ロスに関する意識調査の結果を発表した。調査は「KURADASHI」会員を対象にインターネットで行われ、5613名から回答を得た。

食品ロス削減に取り組む必要性について、「とても必要だと思う」「まあ必要だと思う」合わせて全体の99.6%が必要性を感じていた。しかし一方で、フードロスの削減に取り組むべきだと回答した人のうち、4人に1人は継続した行動ができていないという結果だった。継続的に取り組めていない理由として、「取り組んだ効果や成果が見えないから」が約21%と最も多かった。

食品ロス削減のためにどのような取り組みを行っているかという質問では、「食べ物を残さずに食べる」が81.6%、「食品の冷凍保存を利用する」が73.2%、「自宅にある食材の量や賞味期限を把握する」が65.5%、「賞味期限の近い商品を購入する」が61.6%だった。日々の生活の中で気軽に取り組めることから実践している人が多いようだ。

自分でできる食品ロス削減

日本における食品ロスの内訳は、食品卸業や食品小売業などで廃棄される事業系食品ロスが54%、家庭で出される家庭系食品ロスが46%となっている。食品ロス削減のためには、消費者一人一人の意識と行動の改革が必要だ。食品ロス削減のために各自でできる対策をいくつか紹介する。

①外食では食べ切れる量を注文、食べきれない時は「mottECO(モッテコ)」を

外食時は食べきれると思う量を注文し、どうしても食べきれない場合は利用者とお店の相互理解のもと自己責任で持ち帰ることが食品ロスの削減に繋がる。欧米においては外食時に食べきれなかった料理の持ち帰り容器を「ドギーバッグ」と呼び一般的に認知され利用されているが、日本ではまだ一般的ではない。

環境省は昨年10月、食べ残しを持ち帰る行動を「mottECO(モッテコ)と呼び、普及させていくと発表した。「mottECO」には「もっとエコ」「持って帰ろう」というメッセージが込められている。モッテコのロゴあるお店は食べ残しの持ち帰りを推奨している。

mottECO

mottECOロゴ(環境省HPより)

②買い物の時は食べ切れる量を買い、すぐ食べる商品は「てまえどり」

農水省は消費者に向けて、日頃の買い物の中で、購入してすぐに食べる場合には、商品棚の手前にある商品等、販売期限の迫った商品を積極的に選ぶ「てまえどり」を呼びかけている。これにより販売期限が過ぎて廃棄されることによる食品ロスを削減する効果が期待される。

③調理の時は、食材を無駄にしないレシピを

厚くむき過ぎた野菜の皮など、不可食部分を除去する際に過剰に除去された可食部分も、家庭で発生する食品ロスのひとつ。調理のときは、食材を無駄にしないレシピを参考にしてみよう。

・フランス料理のシェフが紹介するSDGsレシピ
https://note.com/minami_triangle/n/n2b5bf3072b4f

・環境省と料理研究家のリュウジさんとのコラボ動画「料理研究家リュウジの食ロスゼロレシピ」
https://www.youtube.com/watch?v=EpNMMw_g7uY

最後に

食品ロスは可燃ごみとして焼却されCO2を排出する。その量はCO2全排出量の約8%にもなっており地球温暖化の原因の一つとなっている。食品ロスは、家計の無駄になるだけでなく気候変動の原因にもつながる問題だ。食欲の秋、改めて家庭での食品ロス削減について考えてみてはいかがだろうか。

(冒頭の写真はイメージ)