
地球に急接近する小惑星を発見 惑星防衛の課題
地表から約1万4800kmという、月までの距離の約18分の1に相当する近さを、小惑星「2026 SZ2」が通過した。20日、アリゾナ州のマウント・レモン観測所で発見され、その約14時間23分後に地球へ最接近した。直径は約2〜5mと推定される。なぜ、これほど近くを通る小惑星をもっと早く見つけられなかったのだろうか。
理由の一つは、その小ささにある。小惑星は太陽光を反射して見えるため、小さい天体ほど暗く、太陽との位置関係によっても見つけにくい。6日には、直径約0.5〜1.1mと推定される「2026 RW1」が発見され、約6時間半後にインド洋上空で大気圏に入った。小型の天体は遠くから見つけにくいため、発見時にはすでに地球に近づいていることがある。
現在地球の近くにあるかどうかにかかわらず、地球の軌道付近まで来る軌道を持つ小惑星を「地球近傍小惑星」と呼ぶ。地球近傍小惑星は、どのくらいの大きさになると被害をもたらすのだろうか。NASAによると、約10mの天体でも大気中で明るい火球となり、衝撃波で窓ガラスを割ることがある。2013年には、ロシア・チェリャビンスク上空で直径約20mの天体が空中爆発し、窓ガラスなどによって1600人以上が負傷した。
SZ2やRW1はいずれも約10mより小さいが、小さな天体でも被害をもたらす可能性がある。さらに約50mの天体では局地的な大きな被害、約140mでは広い地域に被害を及ぼす可能性があり、1km級になると地球規模の被害につながり得る。
では、大きな被害をもたらす可能性がある小惑星は、どのくらい発見されているのだろうか。大きい天体ほど遠くから見つけやすく、1km以上の地球近傍小惑星は90%以上が発見されている。一方、140m以上の地球近傍天体は約2万5000個と推定されているが、2022年末時点で発見済みなのは42.3%だった。 NASAは140m以上の地球近傍天体の90%以上を見つけることを目標としている。2027年9月以降に打ち上げを予定している赤外線宇宙望遠鏡「NEO Surveyor」は、5年間の観測で少なくとも3分の2を発見する計画だ。大きな天体の早期発見が進む一方、数m級の小惑星を接近前に見つけることは、今も難しい課題となっている。
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