小天体の軌道から太陽系外縁部に未知の惑星の存在を予測 近大

太陽系外縁部に地球の約2倍の質量を持つ未知の惑星が存在する可能性がある。近畿大学などの研究チームは、太陽系外縁部にある小天体の特異な軌道分布を説明するには、こうした惑星が遠方に安定して存在するモデルが有力だとする研究成果を発表した。10月28日、英国の天文学専門誌『Monthly Notices of the Royal Astronomical Society』に掲載された。

海王星より外側には「太陽系外縁天体」と呼ばれる小天体が数多く存在する。その中には、太陽に最も近づくときでも海王星の軌道から遠く離れているものや、惑星が回る平面に対して45度以上傾いた軌道を持つもの、極端に細長い軌道を描くものがある。例えば、太陽系外縁部にある天体「セドナ」は、太陽に最も近づいても約76天文単位(1天文単位は地球と太陽の平均距離で、約1億5000万キロメートル)離れている。こうした天体の軌道分布は、従来の太陽系形成モデルだけでは十分に説明できていなかった。

研究チームは、海王星が現在の軌道へ移動する過程も考慮し、太陽系形成後の約45億年間にわたる天体の動きをコンピューターで計算した。その結果、初期の太陽系に存在した火星から地球程度の質量を持つ惑星の形成途中にある天体は、数百万〜数千万年のうちに太陽系外へ放出され、現在の小天体の分布を説明できなかった。一方、地球の1〜2倍の質量を持つ惑星が遠方に安定して存在するモデルでは、観測されている小天体の軌道の特徴を再現できた。特に、地球の約2倍の質量を持ち、楕円軌道の長軸の半分に当たる「軌道長半径」が350〜500天文単位、太陽に最も近づく距離が約200天文単位となる惑星を想定した場合、セドナなどの極端な軌道を持つ天体も説明できた。

ただし、これはシミュレーションによる予測であり、未知の惑星そのものが発見されたわけではない。また、計算結果には小天体の軌道長半径の分布に関する課題も残っている。今後、ベラ・C・ルービン天文台などによる観測を通じて、仮説を検証できる可能性がある。なお、ここでいう「惑星」は研究上の呼称だ。国際天文学連合が定める惑星の条件には、軌道周辺からほかの天体を重力によって排除していることも含まれるが、この未知の天体がその条件を満たすかどうかは分かっていない。

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