周期表に日本発の元素名

国際純正・応用化学連合(IUPAC)は12月31日、4つの新元素(原子番号113、115、117、118)の発見の検証結果を発表し、元素周期表の第7周期がすべて確定した。113番元素は、日本の理化学研究所の森田浩介グループディレクター(九州大学大学院理学研究院教授)らの研究チームによる発見と認定された。発見者には新元素の命名権が与えられるが、欧米諸国以外の研究グループに命名権が与えられるのは今回が初めて。これにより、近く、日本発の元素名が周期表に載ることになる。

森田教授らは埼玉県和光市にある理研の装置を用い、2003年9月から亜鉛(Zn:原子番号30)をビスマス(Bi:原子番号83)にぶつけ、2004年7月23日に初めて原子番号113の元素合成に成功し、2005年4月2日にも成功した。この2回は4回の連続したαアルファ崩壊(1回α崩壊すると原子番号が2減る)が起こり、4回目は既知のボーリウム同位体(Bh:原子番号107)のα崩壊だった。107+2+2+2=113なので、113番元素の合成に成功したといえる。また2012年8月12日に合成に成功した際には6回のα崩壊が観測され、メンデレビウム同位体(Md:原子番号101)に到達していた。さらにボーリウムを直接合成する実験を2009年に行ない、これまでの113番元素合成時に確認された崩壊系列が、既知のボーリウム同位体を経ていることが裏付けられた。

ロシアと米国の共同研究グループも、別の手法で日本より5カ月早く113番元素を合成したと主張していた。しかし、合成例は多いものの、どの実験結果も崩壊後に既知の同位体に至っておらず、113番元素だったという裏付けがなかった。

一方、森田教授らの観測は、α崩壊した結果、確実に既知の原子核に到達しているなどの理由から113番元素の発見者としてIUPACに認定された。今後、森田教授らが113番元素の名前および元素記号を提案し、それをIUPACと国際純粋・応用物理学連合(IUPAP)が審査して妥当と認められれば、約1年後には新元素名がIUPACとIUPAPから発表される。

参考記事
113番元素の命名権、決着は持ち越し

画像提供:理化学研究所

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