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田中貴金属工業がジカウイルス検出試薬開発、短時間で判定可能に

TANAKAホールディングスは7日、グループの製造事業を展開する田中貴金属工業が、血中から直接ジカウイルスを検出する試薬を開発したと発表した。10〜15分程度でジカウイルスの検出が可能となり、従来の方法から大幅な時間短縮と低コスト化を実現した。今後は実用化に向け、国内外の医療メーカーとの連携を目指す。

ジカウイルスに感染すると、発熱や結膜充血といった症状を伴うジカ熱を発症する。2015年からブラジルを中心に感染が拡大しており、2016年2月には世界保健機関(WHO)が、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言している。

従来のジカウイルスの検出方法は、判定までに半日〜1日程度の時間を必要とし、感染初期の段階での判定は困難だった。今回開発された試薬は、インフルエンザウイルスの検出試薬と同様の時間(10〜15分)で判定が可能で、ウイルスそのものを検出するため、感染初期段階での判定にも利用できるという。

今後、特に感染の拡大が予測される中南米や東南アジア圏での実用化に向けて、国内外の医療メーカーと連携を目指し、臨床評価用のサンプル提供をしていく。

 
(写真はイメージ)

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