米アップルが人工知能スタートアップを2億ドルで買収

米アップルが人工知能(AI)スタートアップ企業の米トゥリ(Turi)を約2億ドル(204億円)買収した。米ITメディアのギークワイヤが5日報じた。同社はAIや機械学習の開発でグーグルやフェイスブックなどに遅れを取っていたが、この買収で巻き返しを狙う。

現時点で、Turiの技術をどのようにアップルが活用していくかは明確に示されていないものの、音声会話システム「Siri(シリ)」やその周辺の技術の拡張にAI技術を活用していくとみられる。

Turiはシアトルを拠点とするスタートアップで、ワシントン大学のカルロス・ゲストリン教授が立ち上げた。2009年に同教授が主導したカーネギーメロン大学でのオープンソースプロジェクトからスタートし、2012年に教授がワシントン大学へ移ったのち、米アマゾンの創設者ジェフ・ベゾスが彼と妻の2人に200万ドル(約2億円)を提供していた。その後、教授はこのオープンソースプロジェクトを分離独立させ、当時GraphLabと呼ばれる会社を設立していた。

アップルは2015年前半から15社程度買収しており、Turiと同じ分野の会社がすでに複数社ある。iPhoneの販売減速が進む中、AI技術を活用して巻き返しを図る。

※1ドル=102円で換算。(8日時点)

(画像はイメージ)

 
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