【連載企画】地方・地域再生のクリエイティブな試み

NEWSALT連載
~(1)愛知県・名古屋市 港まちポットラックビルのアート・プログラム~

地方・地域再生の取り組みは全国各地で試みられているが、今回NEWSALTでは日本を元気にするニュースとして、その動きの一つに注目した。新しく斬新な試みともいえる、クリエイティブな街づくりのあり方を4回に渡ってお届けしたい。

愛知県名古屋市、港区エリアで新しいアート・プログラムが始まっている。今月4日にグランドオープンした港まちポットラックビル内では、現代アートを担う新進気鋭のアーティストが流動的な作品を展開する。このプログラムの贅沢且つ、興味深い点は、参加アーティストが「港まち」に訪問・滞在し、リサーチして制作や展示を行なうこと。つまり、その街から得たインスピレーションを作品へと昇華するのだ。

この企画は現役アーティストやアート・コーディネーターからなる「MAT, Nagoya(マットなごや)」が取り仕切る。MATとは、Minatomachi Art Table(みなとまち アート テーブル)の頭文字をとったもの。彼らは「アートそのものは、街を変えるために存在していない」と言い切る。アーティストが名古屋の港まちエリアに関わることで、アートをきっかけに街の潜在的な可能性や多様性を広げることを目的としているのだ。

本格始動となる本展の参加アーティストは、ペーター・フィッシュリ/ダヴィッド・ヴァイスと毛利悠子。1期(10月4日~10月31日)は毛利による過去の作品を展示し、2期(2016年2月26日~3月27日)にはいよいよ「港まち」を軸とした新作がお目見えだ。ちなみに、フィッシュリ/ヴァイスは2期とも映像作品を展示する。芸術の秋、アートを軸にした地方・地域再生の取り組みを肌で感じてみてはいかがだろうか。

次回は、この「MAT, Nagoya」の取り組みの運営母体となっている「港まちづくり協議会」の具体的な活動を通して、なぜアートと街づくりなのか。その地方・地域再生の取り組みをご紹介したい。

※問い合わせ先:Minatomachi Art Table, Nagoya【MAT, Nagoya】http://mat-nagoya.jp/

愛知県・名古屋市 港まちポットラックビルのアート・プログラム
港まちポットラックビル1Fラウンジ・スペース

愛知県・名古屋市 港まちポットラックビルのアート・プログラム
毛利悠子の作品(3Fエキシビション・スペースにて)
Photo:Wanaka Okada

愛知県・名古屋市 港まちポットラックビルのアート・プログラム
ペーター・フィッシュリ/ダヴィッド・ヴァイス 《事の次第》一部(同上)

©Courtesy Galerie Eva Presenhuber, Zurich; Sprüth Magers, Berlin /
London; Matthew Marks Gallery, New York, Los Angeles

〈お知らせ〉
次回第2回目の企画展は、同エキシビション・スペースにて「絵画の何か」というタイトルで開催。愛知県を拠点に活躍する美術家の佐藤克久氏との共同企画で、4人の画家(川角岳大、小島章義、堀 至以、守本奈央)による絵画の展覧会と、「絵画の何か」を探るトーク・イベントだ。絵画を多角的に捉える機会を作る。
開催日時:2015年11月13日(金)~12月26日(土)
問い合わせ先:http://mat-nagoya.jp