多くの恒星よりも熱い惑星を発見

多くの恒星よりも熱い惑星 650光年先に発見

米オハイオ州立大学のスコット・ガウディ教授らの国際チームが、多くの恒星よりも温度が高い太陽系外惑星(系外惑星)「KELT-9b」を650光年先に発見した。英科学誌『ネイチャー』で5日、発表した。

惑星の表面温度は、主星の温度に強く依存する。太陽系の主星である太陽は、表面温度が約6000ケルビン(*)で「G型主系列星」(全主系列星の8%)に分類される。一方、現在知られている数千の系外惑星のうち、表面温度7300~1万ケルビンの「A型主系列星」(全主系列星の0.5%)で見つかった系外惑星は6つしかなく、表面温度1万~3万ケルビンの「B型主系列星」(全主系列星の0.1%)では見つかっていない。
(*ケルビンは絶対温度の単位で、273ケルビンが摂氏0度に相当)

研究チームが観測した恒星「HD195689(KELT-9とも呼ばれる)」は、表面温度が1万170ケルビンでA型とB型の境界付近にあたる星。約1.48日周期で明るさが一時的に0.6%変化することから、1.48日の軌道周期で系外惑星がこの星の前を定期的に横切っていることが予想された。フォローアップ観測した結果、大きさは木星の2.8倍、密度は半分の巨大な系外惑星「KELT-9b」の存在が確認され、昼側の温度が4600±150ケルビンであることが分かった。これは表面温度3900~5200ケルビンの恒星「K型主系列星」(全主系列星の13%)並みの温度だ。

しかし、恒星のように核融合を起こして自ら光り輝くことはない。恒星として自ら光を放つには、少なくとも木星の80倍の質量が必要だからだ。なお、一部の報道で「最も熱い惑星」と紹介されているが、“木星のようなガス惑星としては”という条件が付く。例えば、地球と同じくらいの密度がある岩石惑星「ケプラー70b」の表面温度は7000ケルビンを超えている。

共同研究者である米ナッシュビルのヴァンダービルト大学のケイバン・スタッサン教授は「KELT-9は非常に多くの紫外線を放射しており、この惑星を完全に蒸発させてしまうかもしれない」と述べた。蒸発した惑星大気が彗星のように尾を引いているかもしれないとして、彼らは、米航空宇宙局(NASA)のスピッツァー宇宙望遠鏡やハッブル宇宙望遠鏡、また2018年に打ち上げ予定のジェームズ・ウェブ宇宙望遠鏡など、他の望遠鏡でも「KELT-9b」を詳しく観測しようとしている。果たして、実際に彗星のような尾を持っているのだろうか?

画像提供:NASA

 
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