東京五輪に向け、動き出す「スポーツボランティア」

15日、2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会と日本財団がボランティア養成のための協定を結んだ。組織委は昨年、東京五輪に向けて9万人以上のボランティアを募集する方針を策定していた。今回の協定で、日本財団がボランティアに関する専門性、養成ノウハウ等を提供すると発表した。

今回、組織委と財団が締結した協定では、ボランティアおよびボランティアリーダーへの研修プログラム作成や講師の育成、さらに9万人以上の応募者を選考する面接官の育成も盛り込まれている。東京五輪ボランティアの本格的な募集は2018年夏からだが、これに先立ってボランティア実施者への教育体制作りを急ぎ進めるかたちとなった。

スポーツに欠かせないボランティア

スポーツへの参加の仕方は「する」「みる」「ささえる」からなるといわれる。「する」のは選手、「みる」のは観戦者だが、「ささえる」は運営や育成などでのかかわり方。スポーツボランティアもこの一つだ。その役割は多岐にわたり、選手の指導やスポーツクラブ運営、大会の運営や審判、通訳などさまざまなボランティアによって、子どもからアマチュア・プロアスリートまでが支えられている。

日本では2007年から開催されている東京マラソンで広く認知され、実施人口も増加した。しかし、笹川スポーツ財団(SSF)が昨年実施した調査では、過去1年間にスポーツボランティアを行ったことがある人は全体の7.7%で2012年以降、横ばい状態が続いている。また、大規模なボランティア養成が必要となった今、スポーツボランティア養成を担える講師の不足も指摘されている。

教育体制がカギ

スポーツボランティアは、マラソンの給水や交通整理など、特別なスキルを必要としないものもあるが、大人数で取り組む上ではリーダーの育成が欠かせない。スポーツボランティアの養成を担うNPO法人日本スポーツボランティアネットワーク(JSVN)は、研修プログラムや資格制度などを実施。東京五輪を見据え、SSFとともに大学・企業との連携も進める。すでに順天堂大学、亜細亜大学、早稲田大学などがスポーツボランティア養成講座の開講を進めている。

このうち早大は5月、JSVNと連携し、授業で用いる映像教材コンテンツづくりで協力することを発表した。JSVNはここで作成された映像教材を今後のボランティア養成などに活用していくとしている。講師不足の中、9万人の育成を実現する活路となることが期待される。

参考記事
東京五輪でボランティア9万人 都が戦略案(2016/11/22)

(写真はイメージ)

 
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