ビニール傘を回収・再資源化 ユニリーバとテラサイクル

ビニール傘を回収・再資源化 ユニリーバとテラサイクル

ユニリーバ・ジャパンは19日、ビニール傘を回収してリサイクルするプログラムを開始すると発表した。リサイクル事業を21カ国で展開する米テラサイクルの日本法人と共同で実施し、よみうりランドなどのレジャー施設や行政機関、NPOなどに設置した18カ所の回収拠点でスタートする。

ビニール傘は手軽に入手・利用できる一方、毎年大量廃棄されており、公共の場にも投棄・放置されやすい。また、ビニール傘1本を焼却処分する際には、約692gの二酸化炭素が発生するという。

同プログラムでは、駅や大型レジャー施設、行政機関、ユニリーバ・ジャパンのオフィス所在地などに回収拠点を設置し、放置されたビニール傘を集める。回収後、テラサイクルが骨組みとビニールを分離し、骨組みは鉄原料として再資源化。ビニール材はプラスチックなどにリサイクルし、製品として再活用する。

回収とリサイクルにかかる費用はユニリーバ・ジャパンのアイスクリームブランド「ベン&ジェリーズ」が負担。回収協力者にはテラサイクルが発行するポイントが付与され、同社がリサイクルしたプラスチック製品との交換や、慈善事業団体への寄付ができる。現在、よみうりランド、NPOのプラスティックフリージャパン、街頭清掃活動団体のREAR PROJECTなどが参加を決めており、18拠点で開始する。

ユニリーバ・ジャパン代表取締役兼CEOのフルヴィオ・グアルネリ氏は「異常気象の象徴とも言えるゲリラ豪雨や巨大台風などで使い捨てされがちなビニール傘を回収・リサイクルすることで、気候変動を防ぐ活動に一助できればと思う」とコメントした。

(写真はイメージ)