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ツマアカスズメバチが山口県で本州初確認 養蜂への被害を懸念

ツマアカスズメバチが山口県で本州初確認 養蜂への被害を懸念

環境省は21日、特定外来生物に指定されているツメアカスズメバチが山口県防府市において本州で初めて確認されたと発表した。

18日に防府市新田の道路沿いで見つかったスズメバチの巣を駆除業者が駆除し、そのハチがツマアカスズメバチであることが疑われて中国四国環境事務所へ連絡。21日、専門家による同定の結果、ツマアカスズメバチであることが確認された。ツマアカスズメバチは高い繁殖力と分布拡大能力から一旦定着すれば根絶が困難になる。同省では関係機関と連携しながら確認地点周辺においてのツマアカスズメバチの侵入状況などについて緊急調査を行い、営巣や個体が確認された場合には速やかに防除を行っていく。

ツマアカスズメバチは、国内では長崎県対馬市で定着が確認されている。それ以外では巣や個体が2015年9月に福岡県北九州市、2016年5月に宮崎県日南市、2017年9~11月と2018年5月に長崎県壱岐市、2018年11月に大分県大分市でそれぞれ確認されているが、いずれも防除を実施して現時点で定着は確認されていない。

なお、ツマアカスズメバチの原産地は中国、台湾、東南アジア、南アジアで、主にミツバチなどの昆虫類を捕食する。懸念される影響は、在来のスズメバチの減少や捕食される昆虫の減少による生態系のかく乱。また、飼育ミツバチへの攻撃による養蜂への被害、人体への刺傷被害がある。在来のスズメバチと比較して特に人体に関わる被害が大きいことはないが、海外では韓国、フランス、スペインで定着し、ミツバチや在来のスズメバチの減少が報告されている。

画像提供:環境省
 

特定外来生物ツマアカスズメバチ、大分市内で初めて確認