国立科学博物館、習志野市落下の隕石を確認

国内53番目の隕石を確認、習志野市に落下 国立科学博物館

国立科学博物館は13日、千葉県習志野市に2日の午前2時32分頃に落下した火球の一部が隕石と確認できたと発表した。隕石の落下は2018年の小牧隕石以来2年ぶりで、国内で53番目に確認された隕石となる。

2日未明に千葉県習志野市のマンションの2階で「ガーン」という大きな音がし、翌朝、玄関前の中庭に面した共用廊下に石の破片を住人が発見。廊下の手すりに隕石が当たった跡と思われる傷があった。4日には管理人と中庭を調べて二つ目の破片も発見した。二つ目の破片は雨と外気に2日間当たっていたため、金属がさびて茶色くなっていたが、千葉県中央博物館経由で同館に調査が依頼された。

破片のガンマ線測定を行ったところ、宇宙線により生成する放射性核種を検出。これにより最近落下した隕石であることが確認された。隕石の破片の重量は一つ目が約63g、二つ目が約70g。二つの破片はきれいに合わさる部分があることから一つの隕石が割れたものと考えられ、また外観から普通球粒隕石(コンドライト)の一種と思われるという。

現在、大学や研究所の研究者の協力のもとに鉱物や希ガスの分析が進められている。約1か月程度で隕石の分類が確定した後に、国際隕石学会に「習志野隕石」として登録申請する予定とのこと。

画像提供:国立科学博物館
 

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