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過去の災害を未来への備えに 震災遺構〜仙台市立荒浜小学校

仙台市荒浜地区に位置する市立荒浜小学校。2011年の東日本大震災当時、校舎の2階付近まで津波が押し寄せた。児童や教職員、住民ら320人が屋上に避難し救助されるまで一夜を過ごしたこの小学校は、震災遺構として無料で公開されている。

津波に流され壊れた二宮金次郎像と台座。震災から8カ月後、荒浜小学校から約100m離れた場所で発見された。
瓦礫が押し寄せ壊れた2階の柵
津波のしぶきの跡が残る天井や壁
教室の中は片付けられており物はないが、壁や床のはがれが目立つ
荒浜地区の元の町を復元した模型。立体的に表現されている家々は津波ですべて流され、今はない。
320人が避難し救助を待っていた屋上
2200人が暮らす集落があった地帯(屋上から)

仙台市では、今後津波が来た時に被害を最小限にするため、津波による予測浸水深が2mの区域を災害危険区域と定め、区域内の1540世帯を対象に内陸部への移転を実施した。荒浜地区も災害危険区域に該当しているため現在は住民は戻ってきておらず、より安全な西側地域へ集団で移転している。児童数は減少し、荒浜小学校は2016年に閉校。近隣の小学校へ統合された。

沿岸には海岸防災林としてクロマツが新たに植栽され、過去の災害を未来への備えとして生かしている。

震災遺構 仙台市立荒浜小学校

休館日:月曜日および第4木曜日(祝日を除く)

開館時間:通常9時30分から16時、7~8月は17時まで

入館料:無料

アクセス:地下鉄東西線荒井駅から仙台市営バスで「震災遺構仙台市立荒浜小学校」下車(約15分)、仙台東部道路「仙台東IC」から約15分