ドクターヘリ早期出動へ新システム 事故データ280万件を活用

NPO法人救急ヘリ病院ネットワーク(東京都千代田区、HEM-Net)は、自動車事故発生時などに自動で救助機関に通報できる「救急自動通報システム(D-Call Net)」をトヨタ自動車、ホンダなどと共同で開発し、11月30日から試験運用を開始した。過去280万件の事故データをもとに死亡重傷確率を推定するアルゴリズムを開発し、ドクターヘリやドクターカーの出動を早期判断できるようにした。2017年には同システムの対応車を約40万台まで拡大し、2018年度中に本格運用を目指す。

同システムは、トヨタ、ホンダの一部の車両に搭載されており、事故や急病時に簡単な操作で最寄りの救助機関に通報できるというもので、エアバッグ作動時には自動通報されるという。

現在は「ヘルプネット」というサービスを利用しており、これはGPS(全地球測位システム)による現在位置情報と事前登録した車両情報が日本緊急通報サービスのオペレーションセンターに送られ、オペレーターが事故当事者の代わりに警察・消防などの機関に救助要請するという仕組みだった。今回試験運用するD-Call Netでは、これを発展させ、エアバッグ作動時に衝突の方向・重大さやシートベルト着用の有無などのデータを自動送信し、過去280万件の事故データをもとに「死亡重傷確率推定アルゴリズム」で運転席・助手席の死亡・重傷確率を推定できるようにした。これをドクターヘリ基地病院に送信することでドクターヘリやドクターカーの出動の判断を早め、治療までの時間を短縮できる。

ドクターヘリ基地病院は12月時点で全国に45カ所あり、今回の試験運用には北海道の手稲渓仁会病院や静岡県の聖隷三方原病院など9カ所が参加。今後、本格運用に向けて全国の基地病院に働きかける。

ドクターヘリ早期出動へ新システム 事故データ280万件を活用

画像提供:本田技研工業

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