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日本山岳遺産に南木曽岳と三嶺を認定 環境保全活動に助成金

山と渓谷社(東京都千代田区)は11月26日、2015年度の「日本山岳遺産認定地」を発表した。長野県の南木曽岳なぎそだけと高知県・徳島県の三嶺の2カ所が認定された。

日本山岳遺産とは、同社の日本山岳遺産基金が地域の自薦に基づいて認定し、その山で環境保全活動などを行う団体に助成金を拠出するもの。2010年に始まり、これまで福島県の吾妻山など全国16カ所を認定しており、今回の認定で18カ所となった。

南木曽岳は、中央アルプス南西部に位置する標高1679メートルの山で、御嶽山、木曽駒ケ岳と並ぶ「木曽三岳」の一つ。ヒノキなどの常緑針葉樹林が多く見られ、庭園的な景観を楽しむことができる。登山者に人気の山であるものの、国定公園などに指定されていなかった。地域のボランティアのみで地道に登山道整備を行ってきた点が評価された。

三嶺は高知県と徳島県の県境に位置する標高1894メートルの山。高知県側では「さんれい」、徳島県側では「みうね」と呼ぶ。原生的自然林が広がるが、2000年代はじめからシカ食害が起きていた。シカ食害に対して地域連携協働の仕組みを作り、効果的・多面的な活動をしている点が評価され、シカ問題の啓発冊子の制作費などが助成対象となった。

(写真はイメージ)