花便り~ヤブラン

黒い真珠のような実。芝生のような原っぱから棒状に生えている。

ランに似た葉が藪に自生していることからヤブランの名がついた。夏から秋にかけて紫色の小さい花が咲く。そこに黄緑色の実がつき、次第にその緑が濃くなり、最後には写真のように真っ黒になる。このヤブラン、生薬名は大葉麦門冬(ルビ:だいようばくもんどう)といい、その根に、滋養、強壮、せき止めの効用がある。

似たものにリュウノヒゲ(ジャノヒゲともいう)があるが、こちらはヤブランより葉が細く、実がラピスラズリのような碧色をしている。ヤブラン同様、その根は生薬として使われる。

真珠やラピスラズリ。自然の中に宝石のような実がたくさん転がっている。忍耐強く探してみることにしよう。

花言葉:忍耐・かくされた心・謙遜・無邪気な
ヤブラン(藪蘭):ユリ科ヤブラン属の多年草。別名ヤマスゲ(山菅)。