上位62人と下位36億人の保有資産がほぼ同額 経済格差が拡大

19日、貧困問題に取り組む国際協力団体オックスファムが、格差に関する最新の報告書「元も豊かな1%のための経済」を発表した。

この中で、世界の全人口約72億人のうち、資産保有額の上位62人の総資産が、人口全体の下位50%(36億人)の人々の総資産とほぼ等しいことが伝えられた。今回の発表では62人だが、5年前の2010年には388人であったことから、上位者による富の専有が加速し、経済格差が広がっていることが分かる。また、下位50%の36億人が保有する総額資産は2010年と比較して41%減少している一方、上位62人の資産は2010年以降の5年間で44%増加して1.76兆ドル(約206兆円)となった。

同団体は、この状況に対して極度の格差の回避にむけて国際社会が協力していく必要があるとし、格差への対処法として3本の柱を提唱している。その中で最優先事項としてタックスヘイブン(租税回避地)について対処する必要があるとした。タックスヘイブンとは富裕層や企業の資産を誘致するために、税金を極めて低い税率や、無税としている国や地域のこと。タックスヘイブンの活用により、本来払われるべき税金が払われないことで、社会保障などの公共サービスや富の再配分が行えず、格差を広げる大きな原因の一つとなっているという。実際に、世界の大企業201社のうち188社がタックスヘイブンに登記していることを指摘し、ダボス会議に集う政府代表や世界のエリートたちがそれぞれの役割を果たすべきだと報告書で訴えた。

報告書は1月20~23日に開かれる世界経済フォーラム(ダボス会議)に先駆けて、2014年、15年に続いて作成されたもの。
 

*1ドル=117円で換算(1月20日付)

(画像提供:オックスファム・ジャパン)
 

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