磁気圏観測衛星「あけぼの」、引退

 1989年2月に打ち上げられた磁気圏観測衛星「あけぼの」が、26年にわたる運用を18日に終了した。ミッション達成のための目標寿命は1年間であったが、日本の観測衛星としては最長の運用期間となった。
 9種の観測機器のうち6種は故障あるいは性能劣化で使えず、残る3種でヴァン・アレン帯(放射線帯)のプラズマ観測を続けてきた。しかし、太陽電池の発生電力が当初の半分以下に落ち、バッテリーの機能も劣化した。遠地点高度が当初1万500kmから現在4000kmと低下したことに伴い、発電できない日陰にいる割合が高まり、プラズマ観測できる領域も小さくなった。そこで、残る3種の観測機器で運用を続けても、十分な観測ができないと判断された。
 あけぼのは、オーロラの観測とヴァン・アレン帯の観測で成果をあげてきた。具体的には、1.オーロラを光らせる高エネルギー電子の分布と生成機構が季節変動することを発見し、オーロラの発光が夏より冬で強くなるのは、地球の電離層の状態に支配されることを明らかにした。2.ヴァン・アレン帯の長周期変動の観測を行い、太陽活動変動(11年周期)に応じて変動する様子を明らかにし、高エネルギー電子が突発的に増加する太陽風の条件を明らかにした。

画像提供:宇宙航空研究開発機構(JAXA)

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