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  • 一人ひとりの多様な個性・才能が生かされる社会に

不登校の小中高生がプロと絵本作り オンラインで自己表現学ぶ

学校以外の学びの場であるオルタナティブスクールのNIJINアカデミーは7月16日、絵本出版社の集文社(東京都千代田区)の代表を講師に迎えて絵本制作のオンライン講座を開講した。不登校の小中高生の「やりたい」という意欲を起点に社会とつながり、自己表現の場を提供する取り組みだ。

今回のプロジェクトの発端となったのは、同校に在籍する一人の高校生の「絵本をつくって、人を喜ばせたい」という声だった。外出に対して強い緊張感を抱くなど不登校の経験を持つ中で見出したイラストへの情熱に対し、スタッフがプロへの橋渡しを行ったことで企画が実現した。

不登校の課題を抱える児童生徒は単に何もしないのではなく、安心して活動できる環境や傾聴してくれる存在、社会と接する機会があれば自らの「好き」を原動力に変えて前進できる。そうした理念のもと、一人ひとりの自己肯定感を育む場として同プロジェクトが始まった。

講座には小学2年生から高校3年生までの4名が参加し、それぞれが異なる経験や関心を持っている。家族への感謝を伝えるストーリーを構想する児童や、独自のキャラクターをデザインする生徒など、年齢も表現スタイルもさまざまだ。参加方法においても、カメラのオン・オフやチャット機能の活用など各自がリラックスできる手法が認められており、多様なコミュニケーションのあり方を保証している。

第1回の授業では単に物語や絵の技術を学ぶのではなく、自らの人生や喜怒哀楽の感情を振り返る課題が提示された。困難な経験すらも作品を描く糧とし、自分だけの価値観を一冊の本として表現するプロセスが大切にされている。

同講座は今後全6回の日程で進められ、子どもたちは講師との対話を通して物語を具体化していく。完成した作品の公表のみならず、試行錯誤しながら作品を作り上げていく過程の経験自体が参加者の成長につながると期待されている。今後もオンラインでの講義に加え対面での交流機会などの検討が進められており、学びの幅を広げる方針だ。

第1回目のオンライン講座の様子

画像提供:NIJIN(冒頭の写真はイメージ)