• Local
  • 地域を活性化させ豊かな日本に

変化する自転車利用 求められる安全な練習環境づくり

日本での自転車利用割合は、近年やや減少傾向にある。国土交通省によると、自転車を月に数日程度以上利用する人の割合は、2021年度の40.7%から2022年度40.4%、2023年度38.4%へと低下し、2024年度は38.7%だった。これについて国交省は「微減」としており、2030年度には45%まで引き上げる目標を掲げている。減少傾向から増加に転じさせ、2024年度の水準を上回る利用を目指すものだ。

子どもの自転車利用にも変化が見られる。国交省の資料では、10代以下で「ほとんど自転車を使っていない」人の割合が、2018年度の11%から2021年度には15%に増えた。自転車に乗れない子どもの割合ではないが、安全に乗ったり練習したりできる環境の少なさも、理由の一つとして挙げられている。

2026年4月からは16歳以上の自転車利用者を対象に、一定の交通違反に「青切符」を交付する制度が始まった。5月に閣議決定された「第3次自転車活用推進計画」では、ルール順守だけでなく、自転車通行空間の整備や、公園などを活用して子どもが安全に乗れる環境づくりも掲げている。こうした取り組みは、自治体でも行われている。東京都八王子市では20日、自転車に乗れない子ども向けの教室を開催した。また東京都大田区では18日、「親子で学ぶはじめての自転車教室」(10月3日開催予定)の募集を開始し、同区は「大変人気の高い教室」だとしている。

海外を見ると、欧州にはオランダやデンマークといった自転車利用が多い国もある。しかし、同じ欧州でも国により事情は異なる。イギリスでは、2026年5月公表の報告書で成人の4分の3が過去1年間に自転車に乗っていなかったとの調査結果が示された。自転車教習を受ける機会が少なかった世代について、道路を走る自信の不足などが課題として挙げられている。

日本とイギリスでは調査方法や環境は異なるが、自転車利用の減少を考えるとき、単に「乗らない人が増えた」と見るだけでなく、子どもの頃から自転車に乗る経験や、大人になってから安心して乗れる環境がどう変化しているのかにも目を向ける必要がありそうだ。

(写真はイメージ)