日銀、日本金融政策初のマイナス金利導入

日本銀行は29日、金融機関が日本銀行に任意で預けるお金に対して「マイナス金利導入」することを政策決定した。2%の物価安定の目標を早くに実現するための政策のうちの1つ。 欧州中央銀行(ECB)が2014年6月から導入しているが、日銀としては初めてとなる。

マイナス金利は、銀行などの金融機関が日銀に預ける当座預金の一部に対するもの。この政策によって、金融機関がお金を日銀に預けていてもマイナスになるということから、企業や個人へ貸し出しを多くし、設備投資や資金循環を誘引することにつながるのではないかというシナリオを垣間見ることができる。貸し出すお金が増えることで、住宅ローンや預金などの金利低下につながっていくことが考えられるため、消費者の購買意欲向上にも一定の効果が表れるのではないかということも期待されている。一方で、この「奇策」に対しては懐疑的な見方も多い。

日本の景気は緩やかな回復を続けている中、中国経済などの先行き不透明感などの金融市場リスクは増している。こうしたリスクを未然に防ぐためにも、今回のように「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」を導入したことで、2%の物価安定の早期実現を図る。

 
(写真はイメージ)

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