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“使い捨て”脱却へ 繰り返し使える「フライブルクカップ」(ドイツ)

環境保護の理念に基づいた街づくりで知られるドイツ南西部のフライブルク市。同市で、使い捨てカップの消費を減らすことを目的に、デポジットカップを使用するプロジェクト、「フライブルクカップ」がスタートした。22日付のフランクフルターアルゲマイネ紙オンライン版が伝えた。

テイクアウトのコーヒーなどを入れる使い捨て紙コップの年間使用量は、ドイツ人1人につき年間平均34個とされる。フライブルク市だけでも1000万個となり、ドイツ全体では30億個と、便利さの一方でゴミの山を作り出す元凶となっている。

同プロジェクトのために作られたプラスチック製のカップは、食洗器での洗浄も可能で、400回以上の使用にも耐えるという。フライブルク市内のカフェやパン屋など16の店舗で、このカップを1ユーロ(約118円)のデポジットで購入でき、使用後は返却することができる。ただし、衛生上の理由から、カップのふたは1回のみの使い捨てとなっている。

バーバラ・ヘンドリックス環境相は、同プロジェクトについて歓迎の意を示し、「私たちは使い捨て社会から脱却しなければならない」とコメント。一方で、「地域規模で、市民の自由意志のもとに普及することが望ましい」として、デポジットカップの使用義務付けを法制化する意向はないとしている。
ドイツ国内では、ベルリン市やテュービンゲン市などでも同様のプロジェクトが実施されており、ファストフードチェーンのマクドナルドでは、自分のカップを持参した人には、コーヒーの割引サービスを導入している。

※1ユーロ=118円で換算。(23日時点)

(写真はイメージ)

 
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