花便り~ナンテン

ナンテンの赤い実は知っていたが、この白い花がナンテンの花だとは知らなかった。古く中国から渡来したというこのナンテン、漢名の「南天燭(ナンテンショク)」からその名がついたという。日本ではナンテンが「難転」(難を転じる)や「成天」に通じることから、縁起木、厄除けとして庭などに植えられてきた。秋になるとつける赤い実は鳥の大好物。

難を転じるというのは名前だけではなく、その薬効からもいえるのではないだろうか。果実、葉、茎、根に薬効成分が含まれ、実を乾燥させたものには、飴で有名な咳止めの効果や視力回復効果がある。また、葉は「ナンジニン」という成分を含み、殺菌・食品の防腐作用があり、赤飯や弁当など料理の飾りに使われる。生の葉をすりつぶした汁は、食中毒やすり傷・火傷などの痛み止め、船酔いや二日酔いにも効き目がある。木材としては京都金閣寺の茶室、夕桂亭の床柱に南天材が使われていることで有名だ。

ナンテンの別名にはナンテンチク(南天竹)、ナルテン、ナツテン、漢名のナンテンショク(南天燭)、生薬としてナンテンヨウ(南天葉)などがある。英名はHeavenly bamboo(天国の竹)、Sacred bamboo(聖なる竹)。その名前からか、花言葉からか、アメリカでも人気が高いとか。縁起物にあやかりたいと思うのは、国は違えど皆同じ、ということだろうか。可愛い花と赤い実と紅葉する葉。庭におひとついかがだろうか。

花言葉:機知に富む、福をなす、良い家庭、私の愛は増すばかり
ナンテン(南天):メギ(目木)科ナンテン属の常緑低木

花便り~ナンテン

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