環境省、レッドリスト2017を公表 絶滅危惧種38増加

「レッドリスト2017」絶滅危惧種は3634種 環境省

環境省は、絶滅の恐れのある野生生物の種をまとめた環境省版レッドリストの改訂版『レッドリスト2017』を3月31日に公表。13分類群の60種についてカテゴリーを見直したところ、絶滅危惧種が38種増加して合計3634種となった。

長崎県の対馬上島にのみ生息する蝶「ツシマウラボシシジミ」が、「絶滅危惧II類」から最も絶滅の危険性が高い「絶滅危惧IA類」に格上げされた。その幼虫のエサとなる植物がシカに捕食されており、2000年代後半から現在まで捕食が顕著になっている。

また、これまで未掲載だったものが「絶滅危惧IA類」となったケースもあり、茨城県筑波山系のみに分布し2013年に新種とされた「ツクバハコネサンショウウオ」、大阪府・京都府などを通る淀川水系の中下流域にのみ生息し2012年に新種とされた「ヨドコガタスジシマドジョウ」、国内では三重県伊勢湾沿岸と熊本県羊角湾沿岸のみに分布し2016年に新種とされた腹足類の「ヌノメヘナタリ」の3種が登録された。

一方、宮崎県の限られた湿原にのみ分布する「ヒュウガホシクサ」は約50年前に絶滅したとされていたが、このたび自生していることが確認され、絶滅危惧IA類となった。

(写真はイメージ)

 
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