労働生産性が世界中で鈍化

労働生産性が世界中で鈍化 日本はG7諸国中最低

OECD(経済協力開発機構)は18日、『生産性指標総覧(Compendium of Productivity Indicators)』の中で、世界各国で労働生産性の伸びが鈍化し、経済発展と生活水準の向上を妨げていると発表した。また、OECD加盟国中の先進7か国(日本・米国・英国・フランス・ドイツ・イタリア・カナダ)のうち、日本の労働生産性が最下位であることが明らかになった。

労働生産性が世界中で鈍化 日本はG7諸国中最低

G7諸国の労働生産性は、米国が最も高く、1労働時間当たりのGDPが68.3米ドル(約7602円)、続いてフランスが67.5米ドル(約7513円)、ドイツが66.6米ドル(約7413円)。最下位の日本は45.5米ドル(約5064円)で、OECD平均の51.1米ドル(約5687円)を下回った。

労働生産性というと、最近日本では長時間労働が問題視されているが、日本の平均年間労働時間はOECD平均を下回っている。日本生産性本部 労働生産性の国際比較よると、これは労働時間が短いパートタイムなどの非正規労働者の比率が全労働者の3割を超えるまでに上昇してきているためだという。

同様の状況は日本以外の国でも起こっている。今回のレポートによると、いくつかの国、特にアメリカとイギリスでは、労働力利用率(1人当たりの労働時間数)の増加がGDP向上に貢献しているとしたが、一方で労働者1人当たりの”平均”労働時間数は少なかった。これは雇用率は上昇しているものの、雇用の中身を見てみると、パートタイム労働のような生産性の低い職が多いことを意味している。長期的な経済向上の観点では、この状況は好ましいとは言えないという。

OECDによれば、生産性の伸びの鈍化は、21世紀に入って以降OECD加盟諸国の約90%で起こっており、今では新興市場諸国にも波及している。その中でOECDは「生産性は最終的には『より賢く働く』という問題であって、『より熱心に働く』ということではない」と指摘。新たなアイデア、新たなビジネスモデル、技術的イノベーション等を用いたアウトプットが生産性向上につながると提言している。

*1ドル=111.3円で換算

画像提供:OECD(冒頭の写真はイメージ)

 
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