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FOODIT TOKYO2017 堀江貴文氏が外食産業を語る「飲食店の本質はコミュニケーション」

FOODIT TOKYO2017 堀江貴文氏が外食産業を語る「飲食店の本質はコミュニケーション」

東京・六本木ミッドタウンホールで21日、外食産業のIT化についてのカンファレンス「FOODIT(フーディット)TOKYO2017」が開催された。

FOODITは「外食の未来が生まれる場所を作ろう」という趣旨でスタートし、今年で3回目の開催となる。今回のカンファレンスのテーマは「生産性」。現在、日本の産業界における課題の一つに「生産性の低さ」が挙げられるが、特に外食産業ではこれに加えて、「人手不足」「ブラック化」が、業界全体の抱える問題点として認識されているという。当日は17人の飲食業界の有識者が登壇。「生産性」をキーワードに、インバウンド対策、顧客管理システムの活用事例などの講演やトークセッションを行った。

開会のあいさつで、FOODIT TOKYO実行委員長で飲食店予約台帳サービス「トレタ」代表取締役の中村仁氏が、「1980年代半ば以降の30年間、飲食業界の流れを一変させるようなイノベーションが起こっていない」と外食産業の現状を語り、「今こそイノベーションが必要だ」と問題提起した。

FOODIT TOKYO2017 堀江貴文氏が外食産業を語る「飲食店の本質はコミュニケーション」
FOODIT TOKYO実行委員長であるトレタ代表取締役の中村仁氏

イベントの基調講演では、SNS media&consultingファウンダーの堀江貴文氏が登壇。自身もグルメアプリ「TERIYAKI(テリヤキ)」を運営し、また「WAGYUMAFIA(ワギュウマフィア)」という和牛を世界へ広める活動も行う堀江氏が「外食産業発展のための提言」として、飲食産業の現状と今後の展望などについて語った。

飲食店の本質は「コミュニケーション」

堀江氏は、「飲食業は完全に二極化すると思います」という言葉で講演を始めた。

「飲食の究極の形ってなんだと思いますか? 僕がたどり着いた結論は『スナック』です。大ヒットしたアニメ映画『君の名は。』のワンシーンに『おしゃれなカフェはないけど、スナックは2軒もある』という台詞がありましたが、どんなに田舎でもスナックは成立しているんです。恋愛感情ではなく人間として好きで、雰囲気や常連や仲間が好きで行くように、人に癒される場がスナックなんです。飲食の究極の形はコミュニケーションだと思います。人工知能(AI)に仕事を奪われると言う話がありますが、最後まで残るのは、人と人とのコミュニケーションです」

飲食店の本質は「コミュニケーション」であり、食事を介して人と人とを結び、語らい、交流する時間と場の提供こそが飲食店の役割だと語った。

 

FOODIT TOKYO2017 堀江貴文氏が外食産業を語る「飲食店の本質はコミュニケーション」

講演する堀江貴文氏(写真はFOODIT提供)

また、堀江氏は「僕は激安業態の飲食業には懐疑的です。なぜならコンビニが強いから」と話を続けた。昨年アマゾンが開発し、本社ビルに併設した無人コンビニシステムの実験的食料品店「Amazon Go」などを例に、今後はコンビニのイートインスペースで冷凍食品を温めて飲食をする人たちが増えることを挙げ、「コンビニが独り勝ちするのではないか」と今後の飲食業界の見通しを語った。

最後に、堀江氏は「飲食業に関わる人はもっと遊んで、いろいろな人とコミュニケーションを取って、最先端の情報を取り入れていくと良いと思います。一所懸命にがんばり過ぎず、楽しみながら飲食店で儲けることも可能だと思います」と話し、講演を締めくくった。

(冒頭の写真は、FOODIT提供)
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