世界が見える! 米株ウォッチ

【世界が見える! 米株ウォッチ】イベント通過でダウは最高値更新

アメリカ株式市場で見る世界動向通信

10月30日~11月6日のニューヨーク株式市場、ダウ平均株価(30種)は上昇、市場最高値を更新した。週の前半は10月31日~11月1日に行われた米連邦公開市場委員会(FOMC)や、米連邦準備理事会(FRB)次期議長人事を控え、動きにくさがあったが、イベントを通過した週の後半は市場最高値を更新する上昇幅だった。

30日は前週末比85.45ドル(0.36%)下落の2万3348.74ドルだった。トランプ政権が進める税制改革において、財源の確保の問題で法人税減税が段階的導入になるという報道が悪材料だった。

31日は上昇、2万3377.24ドルだった。アップルが半導体大手インテルの製品を今後使用する可能性が報じられ、インテルが買われるなど、好決算企業を中心に買われた。その一方で、ニューヨークのマンハッタンで暴走したトラック運転手が銃を乱射したと報じられ、上昇幅は限られた。

1日は上昇、2万3435.01ドルだった。この日公表されたFOMCの声明文では市場の予想に反する部分はなく好材料だった。しかしFRB議長人事を翌日に控えて動きにくい展開だった。

2日は上昇、2万3516.26ドルだった。ダウは7営業日ぶりに最高値を更新した。トランプ大統領は次期FRB議長にパウエル氏を指名し、利上げペースが緩やかになると期待され、市場には好材料だった。この日提示された税制改革案では、法人税率を現行の35%から20%へ引き下げ恒久化するとしたが、実現するかどうか慎重な見方があり、株価上昇の材料とはならなかった。

3日は上昇、2万3539.19ドルで取引を終えた。パウエル氏が次期FRB議長に選ばれたことが引き続き好材料に。この日発表された10月の雇用統計は市場予想ほど増加しなかったが、9月分が上方修正され、米国の景気先行きに安心感が広がった。
 

TOPIXの動き(10月30~11月2日)

10月30~11月2日の東京市場、TOPIX(東証株価指数)は、2日の終値が1794.08ポイントとなり、前週末比23.03ポイント(1.30%)上昇した。

週の前半は米国株が軟調だったことや円高・ドル安傾向となったことで下落したが、決算が良好だった企業の株が買われ、下落幅は限定的だった。週の後半はソニーなど大手企業の好調な決算が続いたことで上昇した。

(写真はイメージ)