愛犬用のウエアラブルセンサー開発 疾病発見に活用

愛犬用のウェアラブルセンサー開発 疾病発見に活用

大阪府立大学生命環境科学域附属獣医臨床センターの島村俊介准教授の研究グループは16日、シャープと共同開発したウェアラブルセンサーを用いることで、犬の心拍変動解析からリラックス状態を評価する手法を発表した。

この研究グループは、すでに2017年2月の発表で犬の心電測定用のウェアラブルセンサーと心拍情報から、犬のリラックス状態を評価する手法を開発している。今回は一般家庭に暮らす犬のリラックス状態を3日間にわたり観察、犬の生活スタイルとリラックス指標の動きの関連性を実証した。

ウェアラブルセンサーは、家庭での長時間にわたる観察を可能にするために犬にストレスを与えることがないものにし、心拍だけでなく活動量を計測して犬の行動状況を把握できるようにした。犬のリラックス指標は散歩や食事など興奮をもたらすイベント時に興奮状態を示し、家族が寝静まる夜中やイベントのない日中などにはリラックス状態を示した。

今後は犬の活動状況のパターンを確立し、健康管理や疾病の早期発見ツールとして開発を進めていくという。ウェアラブルセンサーは数年以内の実用化・発売を目標としている。

画像提供:大阪府立大学