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アライグマ専用捕獲機を開発 急増する農作物被害などに対応

アライグマだけを捕獲する罠を開発 器用な手先を掴む逆転の発想

埼玉県農業技術研究センター(埼玉県熊谷市)は2月26日、特定外来生物に指定されているアライグマだけを捕まえる専用捕獲器を民間企業と共同開発したことを発表した。4月以降に全国の市町村向けに販売予定。

アライグマは全国的に急増しており、農作物被害や住宅侵入、在来動物に対する影響などが問題となっているが、従来の捕獲器による捕獲では、ネコやタヌキなどアライグマ以外の動物も捕獲されてしまい、駆除効率が悪い点が問題だった。

今回、開発された捕獲器には、前脚を入れてエサを取れるようにする仕掛けが設置されており、関節までも器用に使い、ネコやアナグマよりも深い場所にあるエサを取ることができるアライグマの特徴を考慮。仕掛けの長さの境界を17cmに調整した。この工夫により、アライグマだけを、子どもも含めて捕獲できるようになった。

このアライグマ専用捕獲器は、埼玉県農業技術研究センターが小動物捕獲器のメーカーである栄工業(新潟県燕市)と共同開発し、2017年12月に特許出願している。今年4月以降に全国の市町村向けに販売予定だが、一般向けの販売は当面行わない。価格は未定。

アライグマ専用捕獲機を開発 急増する農作物被害などに対応

画像提供:埼玉県農業技術研究センター