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母の日・父の日 各国の祝い方(2)日本の母の日事情

母の日・父の日 各国の祝い方(2)日本の母の日事情

日本の「母の日」は、1年を通して最も花が売れる日なのだそうです。一方で、お母さんがもらって本当にうれしいものは何なのか? 今回は、日本の母の日事情を探ります。

日本で定着したのは戦後

毎年恒例の「母の日」。5月の第2日曜日に母の日を祝う習慣は、20世紀初頭に米国で始まった記念日が日本でも第2次世界大戦後に定着したものだそうです。母の日の花とされている赤いカーネーションを贈る習慣も由来は米国。戦前の母の日は香淳皇后の誕生日である3月6日でしたが、戦後、米国と同様に5月の第2日曜日が母の日と定められました。日本で母の日が国民的行事となったきっかけは、1937年、森永製菓が母の日を提唱してからのことだと言われています。同社はこの年、「森永母を讃える会」を設立し、母の日の普及活動を全国規模で展開しました。

「母の日」はクリスマスに次ぐギフト商戦の日

母の日が近づくにつれ、今年はどんな贈り物をしようかと悩む人も多いのではないでしょうか。大型ECサイト「楽天市場」の調査によると、母の日に贈り物をする人の割合は男女問わず約90%で、いまや各種メーカー・小売業界において母の日は、クリスマスに次ぐギフト商戦の目玉と言っても過言ではありません。
特に花業界においては1年間で最大の商戦とされています。あるネット販売関係者によると、花ジャンルにおける母の日前後の流通額は通常の5倍以上にも上るそうです。

一方で、母親の本音としては、もらってうれしいものの1位が「花」と並んで「感謝の言葉」。3位は手紙、メッセージカードとなっています(楽天市場調べ)。実はモノよりも感謝の心が何よりうれしいもの、という親心がうかがえます。にもかかわらず、実際に成長した子どもから感謝のメッセージをもらったことがあるケースは約3割にとどまっているそうです。

母の日・父の日 各国の祝い方(2)日本の母の日事情
(楽天サイトより)

連絡は頻繁でも親孝行は不十分?

2016年に三井ガーデンホテルズが20~49歳の男女600人に対し実施した調査によると、親との連絡頻度は「必要な時のみ連絡をしている」と回答した人が28.0%だったことに対し、約半数(47.3%)が「頻繁に(1週間に1回以上)連絡をとりあっている」と回答しています。連絡手段は73.9%が「電話」、時間を気にしない「メールやLINE」も66.2%。一方で、「親孝行をしたいと思っているが、中々できていない」と感じている子どもは7割以上に上りました。

日頃、なかなかうまく表現する機会がない親への感謝。母の日は、特別なプレゼントはなくとも、そんな感謝の思いを伝えてみる格好の機会なのかもしれません。

(写真はイメージ)

参考記事
母の日・父の日 各国の祝い方(1)韓国「父母の日」となった由来とは(2018/05/08)
母の日・父の日 各国の祝い方(3)米国で始まった「母の日」が欧州にも普及(2018/05/13)