自動運転用語を統一 一般への認知度向上目指す

自動運転向け次世代センサー パイオニアより提供開始

パイオニアは27日、自動運転向けの「3D-LiDARセンサー」3種4モデルを提供開始すると発表した。

「LiDAR(ライダー)」は「Light Detection and Ranging」の略語。光を使って物体を検知し距離を測るもので、レーザー光を使ったレーダーのことだ。通常のレーザーは電波を使うが、レーザー光はビームを細く絞り込むことができるので、電波よりも精密さが増す。「3D-LiDAR」は対象物との正確な距離を測定し、遠方や周辺の状況をリアルタイムかつ立体的に把握できるために、レベル3以上の自動運転の実現に不可欠なキーデバイスと言われている。

同社は3D-LiDARの2020年以降の量産化を目指し、微細なMEMS(微小電子機械システム)技術などを活用して高性能で小型かつ低コストなセンサーの開発を進め、昨年の9月以降に検証用サンプルを国内外の企業に提供してきた。今回提供を開始するセンサーは、長距離用「望遠タイプ」、中距離用「標準タイプ」、近距離用「準広角タイプ」、そして標準タイプを2台組み合わせた計測幅の広い「デュアルタイプ」となる。使用用途に合わせて異なるタイプを組み合わせることも可能。

早期に実現が見込まれる限定エリアでの自動運転レベル4向けの車両や、その先の一般道での自動運転レベル3向け車両への搭載、および次世代地理情報システム(GIS)サービスなどへの活用を目指している。

*自動運転レベル3は、緊急時を除いてすべての操作が自動化されるレベル。レベル4は、緊急時の対応も自動運転システムに委ねられる完全自動化を指す。

自動運転向け次世代センサー パイオニアより提供開始
画像提供:パイオニア(冒頭の写真はイメージ)
 

参考記事
パイオニア子会社がヒアなどと提携 自動運転車向けデジタル地図作成(2018/05/26)