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英国で自殺予防担当相を新設 学校でもメンタルヘルスを必修化へ

英国で自殺予防担当相を新設 孤独担当相に続き精神の病への対策進む

英国のメイ首相は9日、英国政府に自殺予防担当相を新設した。今年1月には孤独担当相を設置し、社会問題となっている人々の精神の病に対して続けて対策を取った形となる。英国ではイングランド地方だけで毎年4500人が自ら命を絶っており、自殺が45歳以下の男性の主要死因の一つになっている。

今回、英国初の自殺予防担当相に任命されたのは、保健省のジャッキー・ドイルプライス政務次官。担当相主導で地方自治体や専門家、慈善団体、医療関係者と協力し、国としての自殺予防に尽力し、自殺数を減らし、人々が助けを求めやすくなることを目指す。また地方においても効果的な自殺予防策を展開し、リスクの高い人々への支援策を探るとしている。さらに、精神病の半分は14歳までに発症することから、若者の精神病に関する報告書を来年以降作成し、メンタルヘルスを学校で必修化することも進めていく。

メイ首相は「精神の健康に配慮しないことは、健康そのものに配慮しないことと同じだ。教室や職場においても、身体的健康と精神的健康を同格に見る必要がある」と語っている。

一方、日本では、2016年に自殺対策基本法が改定され、自殺総合対策推進センターを新設するなどの対応が取られている。日本における自殺者数は近年減少傾向にあるものの、自殺死亡率は依然として先進国の中で高い割合を占めている。

(写真はイメージ)