就活のニューノーマル オンラインキャリア支援とAI評価

就活のニューノーマル オンラインキャリア支援とAI評価

パソナグループは20日、学生向けのキャリア支援プラットフォーム「パソナ学職オンライン」を開始した。オンライン面接対策やカウンセリング、インターンシップ情報の発信、企業説明会などを実施している。

新型コロナウイルスの影響が続く中、首都圏より地方での暮らしに関心を持つなど若者のキャリア観は多様化しており、一人ひとりに合ったキャリアサポートが求められている。また就職活動においては、地方の学生にとっては選考のオンライン化で移動等の費用負担が軽減されている一方で、移動の制限が企業訪問の機会損失につながり、就活に関する情報収集に不安を持つ学生も少なくない。

「パソナ学職オンライン」は、オンライン上でプロのキャリアコーチによる面接対策やキャリアカウンセリング、地方でのインターンシップ情報の発信、オンライン合同企業説明会などを実施する。会員制となっており、会員となった大学・短大・専門学校の就活生が対象。またパソナグループのオフィス内にあるJOB HUB SQUAREに、企業とのオンライン面接で使用できる専用のブースを提供し、オンラインとリアルの両面で就活生をサポートしている。

一方採用する側の企業では、オンライン採用の動きが各社で加速している。人材業界の採用では、マイダスアイティジャパン(東京都千代田区)の開発したAI採用ソリューション「inAIR(インエア)」が活用されている。

inAIRは、組織や職務に合うはずの人材が面接官の偏見等で落ちてしまうことを防ぎ、応募者の固有なコンピテンシーを客観的に分析したデータを基準に人材マッチングすることを目的に、今年4月にリリースされた。科学的・合理的な理解に基づいて、エントリーシートや面接だけでは分かりにくい、成果コンピテンシー・成長コンピテンシー・観察特性を測定し数値化する。応募者の外見的な要素を客観的に測定する「動画面接」に、脳神経科学理論に基づいて職務適合度を分析する「ゲーム型タスク」を組み合わせることで、より妥当な評価資料を提供している。同社は、日本全体の生産性が上がり、より公平な面接が進むようにしていきたい、としている。

写真提供:パソナ