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実験的ベーシックインカムに2週間で180万人が応募 ドイツ

実験的ベーシックインカムに2週間で180万人が応募 ドイツ

ドイツで2021年から3年間、月1200ユーロ(約15万円)のベーシックインカム(BI)を無条件で支給するという試験プロジェクトが8月18日に発表され、告知から2週間で予想をはるかに上回る180万人の応募が殺到した。

ベーシックインカムとは、本人の所得や仕事の有無に関わらず、すべての人が最低限の健康で文化的な生活を享受するために一律に得られる「基礎的所得」を意味する。同プロジェクトは、ドイツ経済研究所(IW)とNPO法人「マイン・グルントアインコメン(MG)」の共同によるもの。月1200ユーロのBIを3年間受給する人を抽選で120人選抜、一方で受給しない1380人も比較調査対象として選び、BIが実際にどのような効果をもたらすのかを実証実験する。BIに充てる財源は一般の寄付から募るという。

今回、同プロジェクトにかかわるNPO法人MGは、2014年からクラウドファンディングで資金を集め、1万2000ユーロが集まったら応募者の中から無作為に選ばれた1人に月1000ユーロ(約12万5000円)を支給するという独自の実験的プロジェクトを続けてきた。これまでにクラウドファンディングに参加した人の数は19万9191人、BIを受給した人の数は668人に上る。

コロナ危機で社会全体が経済的困難に直面する中で、ドイツ国内ではBI論議が高まっている。生活保護や経済補償とは異なる「基礎的所得」を得ることに対してMG主催者のミヒャエル・ボーマイヤー氏は、「無条件にもらえる基礎的所得は、基本的人権と同じもの」「自分自身の存在価値を認識し、経済の不安が取り除かれることで、人生における判断や選択の基準は大きく変わるはず」とBIの意義を語っている。

一方で経済専門家らからは、120人を対象にした実験では信ぴょう性に乏しいことや、BI導入によって「就労意欲の低下を招く」とする負の可能性、実際に全国民に実施する場合の財源などの理由から、国としての導入は非現実的だとする声が挙がっている。

*1ユーロ=125円(8月28日現在)

(写真はイメージ)
 

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