H-IIAロケット打上げに成功、英インマルサット社の通信衛星

三菱重工業(以下、三菱重工)は日本時間1223032分、英国インマルサット社の第6世代通信衛星「インマルサット6」シリーズ初号機(I-6 F1)を搭載したH-IIAロケット45号機を鹿児島県の宇宙航空研究開発機構(JAXA)種子島宇宙センターから打ち上げ、約2618秒で衛星を正常に分離し、静止軌道に遷移するための軌道(静止遷移軌道)への投入に成功した。三菱重工が海外顧客の衛星を打ち上げたのは5回目となる。

今回の打上げ成功を受け、インマルサット社CEOのラジーヴ・スリ氏は「この打上げ成功により、インマルサット社は世界を牽引する技術の新たな道筋を切り拓いた。I-6 F1は今後3年間で打上げが計画されている7つの衛星のうち最初の衛星だ」と述べている。

三菱重工はこれまでにも様々な軌道への衛星投入実績を重ねてきている。JAXAからロケット技術の移転を受け、20079月にH-IIAロケットでの打上げ輸送サービスの提供を開始し、H-IIAロケット13号機で日本の月周回衛星「かぐや」を月遷移軌道への投入に成功。20091月には海外顧客として初めて韓国の多目的実用衛星「アリラン3号」の打ち上げ輸送サービスを受注し、20125月にH-IIAロケット21号機で日本の水循環変動観測衛星「しずく」と相乗りの形で太陽同期軌道への投入に成功した。

さらに20138月にはH-IIBロケットもサービスに加え、H-IIBロケット4号機で約5.4トンの貨物を乗せた日本の宇宙ステーション補給機「こうのとり」4号機を国際宇宙ステーション(ISS)に送り届けた。

また201511月にはカナダの通信放送衛星「Telstar 12 VANTAGE」をH-IIAロケット29号機で静止遷移軌道への投入に成功。201810月にはH-IIAロケット40号機でアラブ首長国連邦(UAE)の観測衛星「ハリーファサット」を日本の温室効果ガス観測技術衛星「いぶき2号」と相乗りの形で太陽同期準回帰軌道への投入に成功し、20207月にはH-IIAロケット42号機でUAEの火星探査機「HOPE」を火星遷移軌道への投入に成功した。

今回の打上げ成功によりH-IIAにおいては97.8%H-IIB9回の打ち上げ成功も合わせると98.1%と、2005年以来連続48回打上げ成功という高い成功率となっている。

なお、インマルサット社は201812月に、日本の新たな基幹ロケットとして今年度中にも初号機の打ち上げが予定されているH3ロケットによる衛星打上げも三菱重工に発注済だ。

画像提供:三菱重工

関連記事一覧