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クマノミとイソギンチャクの共生の謎、わずか3か月余りで女子高生が解明

 愛媛県の女子高生2人組が、カクレクマノミがイソギンチャクの毒の影響を受けずに共生できる秘密の解明に挑み、わずか3か月余りの研究でその一端を突き止めた。「すぐにでも学術論文にできる」(高田裕美愛媛大准教授)と評価された。
 イソギンチャクは、その触手に触れると強い毒を含む刺胞(しほう)を出して触れたものを麻痺させる。カクレクマノミはイソギンチャクの刺胞を利用して外敵から身を守ることは知られていたが、なぜカクレクマノミ自身はイソギンチャクの毒の影響を受けないのかはこれまで解明されていなかった。
 突き止めたのは、県立長浜高校1年の重松夏帆さん(16)と山本美歩さん(16)。研究では海水中の化学物質に着目し、イソギンチャクが触手から刺胞を出すのは海水中よりマグネシウム濃度が低い液体に触れた場合のみであること、カクレクマノミの体表の粘液は海水中よりもマグネシウム濃度が高いことから、この体液がイソギンチャクとの共生を可能にしていると結論づけている。