未成年の飲酒 テレビCMが影響

 未成年の大量飲酒のきっかけとして、テレビコマーシャル(CM)が大きな影響を与えているという結果が出た。米国ニューハンプシャー州ガイゼル医学大学の研究グループが、国際的医学誌の小児科版、ジャマ(JAMA)ペディアトリックス誌で1月19日に報告した。
 同研究は、テレビCMの自主規制が行われている国に居住数する10代の2500人を対象として行われた。「初めて飲酒する」、「初めて大酒飲酒する」、「危険なレベルな飲み方への移行」が、何歳で起こるかを調べた。同時に、対象者のテレビCMの受容度を調査し、この2つを比較した。
 調査の結果、アルコールのCMの受容度が高い場合、初めての飲酒に移行する危険度は1.69倍、初めての大酒に移行する危険度は1.38倍、危険なレベルの飲み方に移行する危険度は1.49倍で、統計学的に意味のある差だと判明した。
 研究者は「業界の自主規制は失敗に終わっている」と指摘している。