雑誌の「100円値引き」キャンペーン 出版不況に一手

日本出版販売が、出版社34社および日本雑誌協会と協力して、対象雑誌が100円引きになる「雑誌夏トクキャンペーン」を8月1日から9月30日まで実施している。今回対象となるのは雑誌80誌、136点。全国の同キャンペーン参加書店にて100円値引き、またはポイント還元が実施される。

書籍や雑誌は、全国で地域の差なく同じ本を同じ価格で購入ができるように「再販売価格維持制度」が適用されている。これにより小売側である書店での値引きは認められていないため、書店は出版社が決めた価格で販売するしかない。一方で、書店には「時限再販」という、一定日数が経過したものは値引きして販売する仕組みが認められている。同キャンペーンは、この書店の時限再販を利用した取り組み。

電子書籍の普及等により、出版業界の売り上げは近年、減少傾向にある。時限再販制度を利用した雑誌の値下げは、すでに小学館など数社が試験的に採用を始めており、出版不況の続く中、業界全体で新たな取り組みを模索している。

(写真はイメージ)

 
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