花便り~ヒガンバナ

9月の中旬、秋のお彼岸の時期になると突然現れる真っ赤な花、ヒガンバナ。昔から、ヒガンバナを持ち帰ると火事になる、など、不吉な迷信がある花でもある。

数日で花が枯れ、茎だけになってしまうことから、「幽霊花ゆうれいばな」とも、花の形から「地獄花じごくばな」、「剃刀花かみそりばな」、「狐花きつねばな」、「雷花かみなりばな」とも呼ばれ、英名では「Spider lily(スパイダーリリー:クモ(蜘蛛)のユリ)」、「Hurricane lily(ハリケーンリリー:嵐のユリ)」などと呼ばれている。

だが一般的には和名で「曼珠沙華まんじゅしゃげ」と呼ばれる。曼珠沙華とは「天上の花」という意味で、おめでたい事が起こる兆しに赤い花が天から降ってくる、という仏教の経典に由来する。また韓国では、「花は葉を思い、葉は花を思う」という意味から「サンチョ(相思華)」と呼ぶ。花が咲く時には葉がなく、葉は花が枯れた後に出るので、花と葉を同時に見ることができないためだ。

原産は中国で、古く日本に渡って来たもので、今では日本各地に自生している。花の色は赤色だけではなく、白色やピンク色、また原種には黄色やオレンジ色もある。球根には毒があるが、でんぷん質も豊富に含まれている。毒は水溶性のため、昔は水洗いをして毒を抜き、食用に用いた。日本であぜ道などに多いのは、その毒で虫よけ効果を狙ったためという。

学名はLycoris radiata(リコリス ラディアータ)。Lycorisとはギリシャ神話の海の女神「Lycoris」から、またradiataは放射状の舌状花のこと。花の姿がとても美しいことから女神の名がつけられた。

贈り物には適さないが、お彼岸のこの時にしか見られないこの美しい姿、見つけたらしっかりと目に焼き付けておこう。また会う日を楽しみに。

花便り~ヒガンバナ
花言葉:情熱、独立、再会、あきらめ、転生、悲しい思い出、思うはあなた一人、また会う日を楽しみに

ヒガンバナ(彼岸花):ヒガンバナ科ヒガンバナ属の球根植物

 
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