経産省「イノベーティブ・テクノロジー2015」公募開始

経済産業省は15日、生活の充実や豊かな社会の実現に貢献するコンテンツ技術を発掘・評価する事業「イノベーティブ・テクノロジー2015(Innovative Technologies 2015)」の募集を開始した。

人間の感性に作用し、快適な生活や豊かな社会を実現する、映画・放送・アニメ・ゲーム・音楽などのコンテンツを、誰でも容易に表現・受容する可能性を与えるのが、コンテンツ技術の役割だ。地域発のイノベーション(技術革新)や観光など地域経済の活性化による地方の創成、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けたコンテンツ技術のイノベーションにより、日本の産業振興全体に寄与するものとしている。

同事業は、日本国内に事業所を置く企業または大学、研究機関、団体によって開発・製作された技術を公募し、コンテンツ分野の技術開発において先進性や革新性、産業化や市場創出の可能性などの基準に則し、優れたコンテンツ技術を約20件選出する。選出されたコンテンツ技術は今秋開催予定の「デジタルコンテンツEXPO2015」の会場に展示される。公募期間は7月21日まで。

スマートフォンやタブレット端末の普及や、インターネットに接続したクルマであるコネクテッドカー(スマートカー)や自動運転技術の発達、お掃除ロボットや介護ロボットなどのロボット市場の形成など、コンテンツ技術を取り巻く市場環境は大きく変化している。同省は2020年に向けて、業界の枠にとらわれないテクノロジーと産業の育成・発展を目指す。

2020年は東京オリンピック・パラリンピックが開催される。世界から注目が集まる中で日本のコンテンツが新たな価値を生み、海外展開への足がかりとなる絶好の機会である。同省は東京オリンピック・パラリンピックと連動するコンテンツの波及分野や、コンテンツの地域発信・地域密着、海外発信と市場拡大を促進する分野への技術に注目している。