国際生物多様性の日

国際生物多様性の日、地球のことを考える日に

5月22日は国連が定める生物多様性の日だ。地球環境問題が深刻化する現在、節目となるこの日に、改めて生物多様性について考えてみたい。

生物多様性とは

生物多様性とは、地球上の長い歴史の進化の過程の中で生まれた、3000万種の生き物たちの豊かな個性のつながりのことを指す。種内の多様性、種間の多様性、生態系の多様性の3つがあるとされる。

1992年5月には生物の多様性を守るために、生物多様性条約が作られた。この条約の背景には、近年、野生生物の種の絶滅が急激に進んでいること、生物の生息環境の悪化、生態系の破壊の進行などがある。条約の前文には「生物の多様性の保全が人類の共通の関心事」であること、「諸国が、自国の生物の多様性の保全及び自国の生物資源の持続可能な利用について責任があること」が再確認されている。

生物多様性を達成するために、1人1人が行動を

この生物多様性条約を達成するために「戦略計画2011-2020」が策定された。2050年までの中長期目標では「自然と共生する」世界の実現が掲げられ、2020年までの短期目標では生物多様性の損失を止めるために、効果的かつ緊急な行動の実施が定められた。

また「戦略計画2011-2020」では、「人々が生物多様性の価値と行動を認識する」「自然の恵みが提供され、回復・保全される」など、個別目標20個を短く表現した「愛知目標」が示された。

自分ができることを探そう

「愛知目標」実現に向けて具体的な行動ができるように、環境省では「MY行動宣言」を提案。地元で取れたものを食べ、旬の食材を味わい、自然や生き物にふれるなど、「食べる」「触れる」「伝える」「守る」「選ぶ」の5つの中から自分にできることを選んでインターネット上で宣言しようと呼びかけている。

また、世界各地で22日の午前10時(現地時間)に世界各地の子どもたちが学校や地域などで植樹等を行う「グリーンウェイブ」という活動がある。地球上の東から西へ植樹が行われ、波のように広がっていくことを「緑の波(グリーンウェーブ)」と表現している。
1人1人の行動がつながり、生物多様性の保全にも大きな波が起こるだろうか。

(写真はイメージ)

 
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